• 契約
  • お金

「安くなる」と言われて光回線を乗り換え。契約書に、覚えのないオプションが並んでいた

70歳代女性のもとに光回線業者から電話があり、「提携する光回線に移行すれば料金が安くなる」と説明されて契約を承諾した。約1カ月後の工事後、契約書を見直すと、ビデオ見放題やクラウドストレージなど契約した覚えのない複数のオプションが含まれており、身に覚えのない約5,000円の請求も届いた。

「安くなる」と言われて光回線を乗り換え。契約書に、覚えのないオプションが並んでいたを表す事例画像

何が起きたか

ある70歳代の女性のもとに、光回線業者から電話がかかってきました。担当者は「A社とB社が提携して、自社の光回線への移行を進めているので、料金が安くなる」と説明しました。すっかり信用し、安くなるならと契約を承諾しました。

約1カ月後、工事が終了しました。その後、契約書をあらためて見直したところ、「ビデオ見放題サービス」「クラウドストレージサービス」「光電話回線工事費とその月額料金のオプション」など、契約した覚えのない複数のオプションが含まれていることに気づきました。自宅に固定電話はありませんでした。

最近になって約5,000円の請求書が届きましたが、何に対する請求なのか分からないまま、いったん支払いました。女性は、契約をすべて解消し、元の会社の回線に戻したいと考えています。

判断の分かれ目

「安くなる」という口頭の説明と、実際に契約に含まれる内容を、書面で分けて確認していたか。

電話口での説明は「安くなる」という一点に集中していましたが、実際に成立した契約には、通信回線そのものとは別に、複数のオプションサービスが含まれていました。「安くなる」かどうかと、「何が契約に含まれているか」は、別々に確認する必要がある情報です。この事例では、少なくとも契約を承諾した時点では、後者を十分に確認できていなかったことがうかがえます。

電話の説明と契約書面は分けて確認する。誰からの連絡か、本当に切替が必要か、総額はいくらかを、それぞれ書面で確認することを示した図

なぜ、「説明をよく聞かなかった」で終わらせると足りないのか

この事例を、

「電話口の説明をよく聞かず、安易に契約してしまった」

だけで終わらせると、次の判断には活かしにくくなります。

国民生活センターは、電話勧誘による契約では、契約前に内容を確認する「説明書面」と、契約成立後に届く「契約書面」の両方を確認するよう案内しています。また、今回の報告書全体では、説明書面が交付されないまま契約になっている相談も確認されています。

ただし、今回採用した事例4について、説明書面が実際に交付されたかどうかは公表資料から確認できません。ここで確認できるのは、女性が後から契約書を見直して初めて、覚えのない複数のオプションに気づいたということです。電話口の「安くなる」という説明だけでなく、正式な書面で何が契約に含まれているかを確認することが、判断の分かれ目になります。

また、この事例では、「何に対する約5,000円の請求なのか分からないまま、いったん支払った」とされています。覚えのない請求が届いた場合は、まず請求の内訳と契約内容を照合することが重要です。

なお、一定の光回線サービスには、契約書面を受領した日を初日として8日間、利用者から契約を解除できる「初期契約解除制度」があります。ただし、契約解除までのサービス利用料や工事費、事務手数料などが発生する場合があります。今回の女性がこの制度を利用できたかどうかは、公表資料だけでは判断できません。だからこそ、契約書面が届いたら早い段階で内容を確認することが重要です。

今後に活かすチェックポイント

  1. 電話口の説明を、契約の全条件だと思わない
    「安くなる」「お得になる」という一言は、契約に含まれる項目のうちの一部の説明に過ぎない場合がある。
  2. 契約前に「説明書面」を書面で受け取り、内容を確認してから契約する
    電話のその場で契約せず、説明書面を見ながら、必要なサービスかどうかを検討する。
  3. 契約書面は届いたらすぐ確認し、覚えのない請求は支払う前に照合する
    契約書面が届いたら、申し込んだ内容と一致しているか早めに確認する。覚えのない請求や項目があれば、支払う前に契約先の事業者へ確認する。一定の光回線サービスでは初期契約解除制度を利用できる場合があるため、契約直後ほど早い確認が重要になる。

出典・本事例について

本事例は、国民生活センターが2026年7月1日に公表した「光回線サービスの電話勧誘トラブルが増えています!-口頭説明だけで契約せず、必ず説明書面を見てから検討しましょう-」に掲載された相談事例(事例4、2026年1月受付、70歳代女性)の記載にもとづき、失敗にまなぶ.com編集部が再構成しました。

参考資料:

  • 国民生活センター「光回線サービスの電話勧誘トラブルが増えています!-口頭説明だけで契約せず、必ず説明書面を見てから検討しましょう-」(2026年7月1日公表)

勧誘を行った事業者・代理店名、説明書面の交付有無の詳細は、本事例の公表情報だけでは確認できません。個別の事業者の対応の適否については評価していません。

新しい失敗事例や、判断の分かれ目をXでも紹介しています。@shippaimanabu